TOT夢連載【太陽の花】

□第26話 【交わる真実】
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夢を見た・・・

遥か昔の儚き夢を・・・

夢の中での私は、
両親に抱かれた2人の子供を
幼き小さな瞳で見つめて・・・


2人の幼子を見つめる両親の瞳は
とても優しそうに微笑んでいて、
私は子供ながらも
永遠に続く幸せだと願っていた・・・


だが、その願っていた日々は
長くは続かなかったのだ・・・

離れなくてはいけない事を知ると
女性は一筋の涙を流し
男性は 悲しみを瞳に宿す・・・


2人の幼子には起こっている事態など
分かるはずは無く
ただ無邪気にお互いを見つめ合う・・・

頭では理解できていなくとも
心の中では、

  側にいて・・・
    行かないで・・・

っと、囁いていたのかもしれない。


そんな想いも儚く虚しく、
離ればなれになってゆく宿命・・・


幼き瞳で見つめていた記憶に映す
忘れられぬ出来事を・・・

そして、
悲しみからとても深い混沌の中へ
意識を沈めてゆくと、
どこからか声が聞こえた・・・



「・・・きて・・・・・・」



私を呼ぶのは・・・誰?



「起きてフォルテ・・・」



・・・もしかして・・・あなたは・・・

夢の奥深くから聞こえる
声の方にゆっくり手を伸ばした瞬間・・・

気を失っていた私は現実へと戻り、
目を覚ましていく。



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