TOT夢連載【太陽の花】

□第19話 【遡る記憶】
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教会前の橋に差し掛かると
黒騎士団の団長、アルバートが1人
一同の前へと立ちはだかった。



ルビア
「あっ黒騎士・・・ ・・・どうしてここに?」


アルバート
「現れたな反逆者ども。
これだけの騒ぎだ、
気付かんと思ったか?」


カイウス
「そこをどけ!」


アルバート
「そうはいかない。
お前達はここで、私に捕えられるのだ。」


『(何故、単身なのかしら。
本気で捕まえる気があるならば、
騎士団総出で来るはず・・・なぜ?
それとも、私達が
ここに来る確信がなかったから
1人だけでやってきたのかしら・・・)』



この場には、アルバートしか居らず
騎士団員の姿は見当たらなかった。

フォルテは不信感を抱きはしたが、
その事は口には出さず見守る。



ティルキス
「そう言われて、
大人しく捕まるわけには行かないな。
ここは力ずくでも 通してもらうぜ。
邪魔をするなら容赦しない。」


アルバート
「その言葉、そっくりそのまま
お前たちに返してやろう。」



剣を手に襲いかかってくるが、
カイウスとティルキスの手に掛かり
瞬時に気を削がれる事となり
呆気なく片膝を地にと付けた。



アルバート
「おのれ、こざかしい真似を。
このままで済むと思うなよ・・・ ・・・!」


ティルキス
「残念だったな。
おっとり刀で駆けつけてきたんだろ。
準備不足だな。」


『(違う・・・あれは何か企んでる。
その証拠に、団長が危険な状態なのに
誰も駆けようとしないなんて・・・)』



その企みを探ろうとしようとするが
教会側で僧兵達が集まり騒ぎ出した。



カイウス
「僧兵が追ってくるぞティルキス!
早く街を出よう。」


ティルキス
「よし、逃げるぞ。
じゃあな、黒騎士さん!」



ティルキスに促されてしまい
探りを入れる暇もなく
早急に街の外へ走り出した。


そして、街を駆け走るが、
直ぐに追ってくると思われた僧兵達も
誰1人やって来ず、胸騒ぎを感じるが
考えがまとまる事も叶わぬままで
ジャンナ入口の大橋が見えた。

暗がりであった為に
離れた場所では見えなかったが
ジャンナを出て直ぐ一帯に
騎士団が待ち構えていたのだ。



カイウス
「逃げ切れなかった!」


ティルキス
「黒騎士団め。そんなに甘くないか。」


『くっ・・・!
これが、アルバートの企みね!!』


アルバート
「ハッハッハ!その通りだ。
言い様だな。追いつめられたネズミか。」



後方から聞こえる高笑いに振り向くと
数人の僧兵と共に歩いて来る。



アルバート
「いや、リカンツだったな。」



大橋の上で挟まれた状態に陥り、
どうする事も出来ない事態。



ルビア
「ねぇ、どうするの?」


カイウス
「クソーッ。どうすればいいんだよ!」


『諦めて捕まるか・・・
もしくは、死ぬ気で突っ込むか・・・』



色々想定し、考えを巡らしていると
ティルキスが何かを閃いたようだ。



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