TOT夢連載【太陽の花】

□第6話 【決意】
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ナルスの港に
一人向かったルビアを追い掛ける為
カイウスとフォルテは道を急ぐ。

だが、ナルスまでの道はかなり遠く
旅に全く慣れていないカイウスは
次々に現れる敵に苦戦し肩で息をする。

一方、戦い慣れしているフォルテは
カイウスとは違い
まだまだ余裕といった雰囲気。

別段、カイウスが弱い訳ではなく
今は夜半に位置するために、
活動する魔物が増える時間だからだ。



カイウス
「ふうっ、危なかったな。」



敵を倒し一息つくその表情は
酷く疲れているのは一目瞭然であり
フォルテは気遣うように声を掛ける。



『ねぇ、大丈夫カイウス・・・
そろそろ辛くなってんじゃない?』


カイウス
「だいじょうぶ、だ・・・(ゼイゼイ)」


『(大丈夫そうに見えないけど・・・)』


カイウス
「それよりも、なんで
フォルテはそんなに元気なんだ?」


『えっ?う〜ん・・・
なんでって言われても・・・
力の配分とかなんじゃないかなぁ?』


カイウス
「力の配分〜?」


『要するにカイウスは
無駄に動き過ぎなんじゃないかな。』


カイウス
「そんなつもりないけどなぁ。」


『そんな事より、
ここら辺で少し休みましょうか?』


カイウス
「そうだな・・・ナルスまではまだある、
ちょっと休んでおくか。」



少しだけ身体を休めるべく、
ここで火を焚き、一服する事に決めた。



『はい、左手を出して。』


カイウス
「なんだよ、急に・・・」



首を傾げるカイウスに
フォルテは左手の甲を指差す。



『ほらここ、怪我してる・・・
手当てしてあげるから。』


カイウス
「いつの間に・・・」



眉を潜めながら傷を見つめていたが、
とりあえず手当てを始めた。



カイウス
「あいつ1人で飛び出しやがって!」


『ルビアにも、色々あったからね。』


カイウス
「それは分かってるけど、
あんなスカート履いてて
どうして速く動けるんだよっ!」


『スカートって、
案外と動きやかったりするんだよね〜。
試しに、この服着てみる(キラキラ)』



素早く手当てを終わらせると
自分の荷物の中から着替え用の
ヒラヒラスカートを一枚取り出し
目の前にて広げて見せた。



カイウス
「///ば、バカ言うなっ!!!
着るわけ無いだろ!!(ワタワタ)」


『ちぇっ、似合うと思うのに。』



かなり焦っている姿を横目に、
少し残念そうに荷物へと片付けた。



カイウス
「とにかく、
もう少し休んだら出発しよう。
ルビアに追い付くぞ。」


『はいはい・・・・・・ねぇ、カイウス・・・』

カイウス
「ん?」



いつもと同じ柔らかな笑みで
呟くように話す。



『あんまり無理はしちゃ駄目だよ。
私にいつでも頼ってもいいから。
今回の事が落ち着くまで
どんな事態や出来事があっても、
カイウスの側に居るから、ね?(微笑)』


カイウス
「わ、分かった///
ありがとフォルテ・・・オレは大丈夫だ。
父さん、もう少し待ってて・・・ ・・・」



2人は、焚き火を手際よく片付け、
ナルスへと足を進めた。



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