TOT夢連載【太陽の花】

□第3話 【崩壊への兆し】
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外が騒がしくなったので2人は様子を確認するべく、教会の外へと飛び出した。

そこで目に映ったのは、今までに見たことがないモノに村人が襲われている姿。



カイウス
「Σな、なんだよコイツ等!!!」


フォルテ
『…まさかこれが、騎士様が言ってた魔物!!』


カイウス
「コイツ等が魔物…それよりルビアは!」



急ぎ周りを見渡してみると、少し離れた場所で魔物に囲まれたルビアを発見する事が出来た。



フォルテ
『Σ大変、カイウス!!
ルビアの近くに魔物がいるわ!』


カイウス
「くそっ、行くぞフォルテ!!」



目の前を塞ぐ魔物を薙ぎ倒しつつ、ルビアの元にと走る。



フォルテ
『ルビアー――――っ!!』


ルビア
「フォルテ!!カイウス!!」


カイウス
「大丈夫か?
ここはオレ達に任せて、おまえは教会の中に逃げろ!
外は危険だ!」


ルビア
「冗談言わないでカイウス。
このままあいつらを放っておいたら村に犠牲が出るわ。
あたしも戦う!」


カイウス
「オレが守るから大人しくしてろよ!
それに一緒だと思いきり戦えない!」


ルビア
「まあ 失礼ね。
あたしだってカイウスに負けないわよ。」


フォルテ
『ちょっ、2人ともっ!!!
こんなとこでケンカしないで、よっと!』



手にしたナイフを投げ戦いながらも2人を止めようと口を挟んでみるのだが、その声を無視したまま喧嘩をヒートアップさせていく2人。



ルビア
「カイウスこそ、怪我しないうちに家に戻ったら?」


カイウス
「くそっ!
そんなこと言ってると、もう助けてやらないぞ!」


ルビア
「ええ けっこうよ!」


フォルテ
Σだー――――っ!!
逃げるか私の手伝いするか、どっちかにしてーーー――!!!』


ルビア
「Σカイウス…!」


カイウス
「Σくそっ、囲まれた!」


フォルテ
誰のせいだよー―――っ!!!


カイウス
「このままじゃラチが明かないな……」


フォルテ
『はあ〜っ…(溜息)
もう、好きにしちゃって…』



口喧嘩に集中してフォルテだけを戦わせたお陰で、現在、魔物に四方を囲まれしまい絶体絶命の大ピンチ!!!


どうすれば、この危機を回避できるか思案している所へ、ラムラスがやって来るなり数匹の魔物を斬りつけ、地に伏した。



カイウス
「父さん!!」


ラムラス
「3人とも無事か?
どこか怪我はしていないか?」


ルビア
「あたしは大丈夫です。」


フォルテ
『まあ…
私も疲れてはきてますが、今は何とか大丈夫ですよ〜。』


ルビア
「でも村が…」


ラムラス
「わかっている。
このままではキリがない。」



確かに、先程よりも魔物が増えているのは一目同然だ。



カイウス
「父さん!
さっきより魔物の数が増えてる。
どうしよう…」


フォルテ
『このままじゃ、私達の手だけでは負えないわ。』



何かを考える仕草を一瞬見せると、決意したような表情でカイウスを見た。



ラムラス
「カイウス。
これから何が起こっても
目をそらさずに見ていろ。 いいな!」


カイウス
「えっ?父さんどういうこと?」


フォルテ
『狽ヲっ、まさか!! ちょっ!!』


ラムラス
「すまないフォルテ…」



カイウスの問い掛けと、フォルテが止めるのも全く聞かず、ラムラスは全身から力を放出。



ラムラス
うおぉぉぉぉぉっ!!



叫び声と共に、体から眩しいほどの光を放つ。




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