TOT夢連載【太陽の花】
□第1話 【幼馴染み】
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ここは、フェルンの村にある小さな家
小さな家からはいつものように、明るく元気な少女が姿を現した。
その少女こそが物語のヒロイン、フォルテである。
フォルテは、幼馴染みのルビアに頼まれ、忘れ物を取りに行くついでに もう1人の幼馴染みであるカイウスを呼びにいく為に左に隣接する家へと向かうのだった。
フォルテ
『お〜〜い、カイウス〜。
お出掛けしますよ〜♪狽チとぉ〜!!
あっ、カイウス!!』
扉を開けたと同時に、カイウスが外に飛び出して来た。
カイウス
「フォルテ!!
何してんだよこんな所で?」
フォルテ
『もう、何してるのじゃないよ。
約束した時間が過ぎても来ないから迎えに来てあげたんでしょ!(プンプン)』
カイウス
「そんなに怒るなよ、今、教会に向かうところだったんだ。」
っと言いながら、頬を膨らましてそっぽを向く。
微妙に機嫌が悪そうに見えたので、これ以上追求するのはやめておいた。
フォルテ
『そうだったの、ごめんごめん。
なら早く教会に行きましょ。
ルビアが首を長くして待ってるよ。』
謝りながら手を取ると、軽く前にと引っ張った。
カイウス
「あ、うんっ///!!」
ルビアの待つ教会へ、駆け足で2人は向かうのであった。
フェルン村の奥中央に据えた教会にある聖堂の中に入ると、腕を組み仁王立ちの姿が目に入る。
フォルテ
『お待たせ〜ルビア♪』
ルビア
「ありがとうフォルテ。」
フォルテ
『ふふっ、どういたしまして。』
簡素にお礼を済ましカイウスの方へ顔を向けたルビアは、少し怒った様な口調でフォルテを尻目に話し始めた。
ルビア
「やっときたわねぇ、カイウス!
どこ行ってたのよ?
フォルテにまで迷惑かけて…
とにかく、早く森へ行くわよ。」
カイウス
「・・・ ・・・(ムスッ)」
ルビア
「どうしたの?
またおじ様とケンカでもしたんでしょ。
顔に書いてあるわよ。」
カイウス
「うるさいな。
ルビアには関係ないだろ。
迷惑かけたことは謝るけど… …
それより森へ行くんだろ。
おしゃべりしてると置いてくぞ。」
ルビア
「もう…
少しはレディに優しくしてもいいんじゃない?
そんなに愛想がないと嫌われるわよ。」
そう言い切るなり、どこか寂しげな表情を見せる。
カイウス
「な、なんだよ。 急に…(汗)」
ルビア
「フフ、ちょっとは気にしてくれるんだ♪」
フォルテ
『もしかして、何かあったの?』
不意に見せた表情が気になり、フォルテは問い掛けてみた。
ルビア
「なら二人に聞きたい事があるの。」
微笑みながら、呟くように話す…
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