TOH夢連載【沙羅の実】

□第5話 【合流DE行こう】
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感情を失ったコハクを元に戻すため、光を放ち各地に飛び散った七色のスピルーンの欠片を集めるべく、一行は光が示した方角であるキュノスへと足を進めるのだった。



シング
「すごい流れだ・・・・・・
落ちたらひとたまりもないかも?」


ルベラ
『そうですね…
簡単な丸太が一本だけ、渡っているだけですものねぇ。』



川を流れる水の勢いはかなり強く、橋と呼ぶには似つかわしくない大きめの丸太が架かっているだけで、向こう岸に行くのはかなり危険だ。



ヒスイ
「念のため、お互いの体をロープで結んで ひとりずつ渡っぞ。」



3人が対策を話している横で、コハクが迷うこともなく渡ろうとしている事に気付き、焦ったシングが声を上げた。



シング
「狽ィ、おい・・・・・・コハク!」


コハク
「・・・・・・何?」



不意に名前を呼ばれ、丸太の中心部で立ち止まってしまう。

しかも、こちらに振り向こうとして、運悪く足を滑らせ体制を崩す。



シング
「這買Rハクーーーッ!!」


ルベラ
『矧ないっ!!』



ルベラは助けようと手を伸ばしたが届かず、向こう岸にいた誰かに腕を引かれ、コハクは川へと落ちる事を免れた。



ヒスイ
「あ、危なかった・・・・・・・・・・・・」


ルベラ
『あらまぁっ、何でここに居ますの?
櫨・・・・・っとその前に!
大丈夫、コハクちゃん!?(ワタワタ)』



現れたのはルベラの知る人物ではあったが、コハクの無事を先に確認すべく、慌てて丸太を渡りきり駆け寄ると、シングがコハクを怒鳴りつけた。



シング
「何考えてんだよッ!
もうちょっとでーーーー」


コハク
「・・・・・・うん。死んでた・・・・・・ね。」



恐怖と言う名の感情を持たず、淡々と答える姿に、感情が無いと言うのを甘く考えていたとルベラは俯いた。

そして、シングを押し退けたヒスイは、コハクの肩を掴み眉を潜める。



ヒスイ
「・・・・・・そうか。
今のお前は・・・・・・【死】すら、怖いとも嫌だとも感じねぇのか。」



壊れ物を扱うように優しく抱き締めると、シングは申し訳なさそうに謝った。



シング
「あの、ごめん・・・・・・・・・・・・」



ヒスイは一睨みすると、しっかりコハクと手を繋ぎ、視線を逸らしながら切り捨てた。



ヒスイ
「別に謝んなくていいぞ。
てめぇを許す気なんて最初からねぇんだからな。」



悲しそうな瞳で落ち込むシングを無視するように、助けてくれた者にと視線を移す。



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