TOH夢連載【沙羅の実】

□第2話【戦いのすゝめ】
1ページ/6ページ

メテオライト家へ向かった2人を慌てて追いかけるシングとルベラ。

開け放たれたままのドアから入ると、部屋の中ではコハクがゼクスをあちこち探し回っていた。



コハク
「ゼクスさん!ゼクスさん!」


ルベラ
『あらあら、コハクちゃんは、ゼクス爺様を探し中みたいですね。』



慌てていたにしろ、人の断りもなく押し入り、探すのはいかがなものだろうか。

そんな事などお構いなしといった感じで、くるりと向きを変えたコハクはシングに居場所を聞く。



コハク
「ねぇ、きみ、お祖父さんは どこなの?」


シング
「ジィちゃんは出かけてるんだ。
夕方には帰るはずだよ。」


ヒスイ
「・・・・・・てめぇ、コハクを家に連れこむために、うそをついたんじゃねぇだろうな!?」



またもや胸ぐらを掴み上げ、低い声で凄みを効かす。

それに腹が立ったように、シングも対抗したように口を開く。



シング
「うそじゃないよ!(怒)
よし、証拠のソーマを見せてやる!」


ルベラ
『えっ、ソーマ・・・ ・・・?』



待ってろと言わんばかりに、本棚を探りながら呟く。

3人はそんな様子を静かに眺めた。



シング
「これは・・・・ジィちゃんが書いたソーマ使いの心得書だ。」



その心得書を手にした状態で、次は小さな戸棚の前にと屈む。



シング
「ジィちゃんめ・・・・・・
やっぱ カギかけてるな?
でもカギの隠し場所なんてお見通しだぜ。」



鍵が隠している場所に移動する際、ヒスイの前を横切ると睨まれていた。



ヒスイ
「ウチの妹に妙な真似しやがったら、マジで殺すからな。」



その言葉を聞いたルベラは、コハクにと話しかける。


ルベラ
『あらあら、ヒスイ君は本当にコハクちゃんのことが大好きなんですね〜(ニコリ)』


コハク
「可愛がってくれるのはうれしい…
でも、ちょっとやりすぎだよ・・・」



困ったような口調をしているが、どこか嬉しそうな表情にも見える。




次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ