キミの為に鐘は鳴る。

□【キミの為に鐘は鳴る。】第8話
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―自分たちの前に居るのは、
間違いなく、“悪魔”と形容される姿。



「…驚かして申し訳ない。

これが、月の魔力の呪いなのです」


「体が、全部…!」


「気の毒に…」



朝になれば戻る、なんてただの気休め。
村人達はみな涙を流した。

そして姿だけでなく、心までも“悪魔”になるのだと、村長は言った。



「だから…だからワシも、息子を殺しました…!!

心まで“悪魔”になってしまった息子をッ…!!!」


「ッ…!!その写真…!」


「船乗りのオッサンじゃねぇか…!」


『(“殺した”……大事な人を…)』


「で…でもあたしたち、さっき…、!!?」


「(言うな、ルーシィ)」



その先は言うな、とグレイが静かに制した。
他の村人の為とはいえ、彼もこんな最期ではうかばれないだろう…。



…けれど、他の人間の為に、自分にとって大切な人を殺してしまうなんて…


―『(……わたしには…りかいできない……)』―




『……………。』


「(レナ…?)」


・・レナが悲しそうな表情で俯いているのが気になったが、
そのまま依頼内容に耳を傾けた。



「私たちの呪いを解く方法はただ1つ…月を…、



月を、破壊してください



「「「「『 !!!? 』」」」」



“月の破壊”
それが依頼内容。



『(月を破壊なんて、どうやって…)』


「…あの…」


「なんだおっさん」


「Σ村長さんに失礼でしょ!?」


「いえ、別に構わんのですが、ほが…そちらの首に印があるお嬢さん」


『わ、私ですか?』


「「 レナに何かあんのか 」」


「Σ2人して依頼人に凄まないのッ」


「いや、何、不思議ですなぁ・・


食べてしまいたくなる様な気配が



「「 Σアンタらもか!!! 」」


「お前ら!レナを食うのは俺だ!!


クソ炎てめぇふざけんなッ


『…えぇっと・・』


「レナー、ここは逃げた方がいいと思うよ」


『そ、そうだね』


「Σなんで冷静なのこのネコ!!?」


「あい、いつものことです」



村の真ん中でケンカをおっぱじめたナツとグレイはほっといて、
ルーシィ、ハッピーと一緒に用意された部屋に行きました。


・・・

―ボボや村長の言うとおり、
村人全員がレナを大好物の食べ物を見る様な目で見ていた。



「(…レナの魔力でも、関係あんのか…?)」



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