キミの為に鐘は鳴る。
□【キミの為に鐘は鳴る。】第4話
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一台の魔動四輪車が街中を
尋常じゃないスピードで爆走していた。
あまりの速さで車にしがみつくのにみんな必死。
グレイなんて今にも振り落とされそう。
…また曲がり角がきた!
「きゃっ!!」
「エルザ!とばし過ぎだぞ!
SEプラグが膨張してんじゃねーか!」
でもエルザは一切スピードを緩めない
「あの笛が吹かれれば大勢の人が死ぬ…!
音色を聴いただけで
人の命が消えてしまうんだぞ!」
「わかってっけど
奴らの目的もはっきりしてねえし、一戦交える可能性だってある!
そんなにスピード出したらいざって時に
おまえの魔力が枯渇しちまうぞ!」
「構わん」
エルザは即答した
「いよいよとなれば棒切れでも持って戦うさ。
それに、おまえたちがいるしな」
「む…」
『エルザ、でも無理はしないでね!』
「わかっているさ。
………ん?何だあれは…!?」
―
―オシバナ駅―
さっきの駅と同じく封鎖されており、
野次馬がたくさんいる。
その人たちを掻き分け、エルザを先頭に駅の中へ向かう。
(ダウンしているナツはルーシィに頼んで)
「…これってあたしの役!!?」
「中へ行くぞ」「おう」「あいさ」『ルーシィおねがいね』
「…ほぼシカトですか…」
駅の階段を上る…
「ひいいっ!?」
そこには、兵隊が何十人も倒れていた
「全滅!」
『相手は全員魔導士だからね…』
「やはり軍の小隊では話にならんか…」
「急げ!ホームはこっちだ!!」
全員が走る。
広い空間に出た――
「やはりきたな "妖精の尻尾"…
待ってたぜぇ」
「…貴様がエリゴールだな?」
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