キミの為に鐘は鳴る。
□【キミの為に鐘は鳴る。】第2話
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―ズン、ズン…!
足音が大きいのは、きっと彼女が背負っている巨大な角のせい。
仕事は魔物討伐だったんだろうな。
その巨大な角をギルドの床にズウゥゥン…!!と置いた時、
衝撃で彼女の長い緋色の髪が揺れた。
そして、凛とした声が響きわたる。
「今戻った。マスターはおられるか?」
「お帰り!マスターは定例会よ」
「そうか…」
『エルザ、お帰り!』
「レナ!帰っていたか!」
顔をほころばせたエルザに頭を撫でられた。嬉しいな。
でも…?
「お前たち…また問題ばかり起こしているようだな?
マスターが許しても、私は許さんぞ。少しはレナを見習え」
あらら。みんなにズバッとキビしく言っちゃうエルザ。
でもギルドを想ってのことだもんね。
「ところでナツとグレイはいるか?」
「あい」
ハッピーが手で指した先には
「や…やあ、エルザ…
オ…オレたち今日も仲よし…よく…
や…やってるぜぃ」
「あ゛い」
「Σナツがハッピーみたいになった!!」
『あはは』
エルザの制裁を恐れ2人は
普段絶対しない肩組みをしてる…面白いよね(笑)
「エルザコワイ」という気持ちがすぐに分かる(笑)
「ナツもグレイもエルザが怖いのよ」
「ええっ!?」
「ナツはすぐレナに勝負を挑んじゃうし、
昔ケンカを挑んでボコボコにされちゃったの」
「まさかぁ!!?あのナツが!?」
「グレイはいつもレナといるし、
あとこの前裸で歩いているところを見つかってボコボコに…」
「あらら…」
「ロキはレナとエルザを口説こうとしてやっぱりボコボコに」
「………。」
ロキは…自業自得よね…。と思ったルーシィ。←
「レナ。ナツ。グレイ。
実は3人に頼みたいことがある」
真面目な顔になってエルザは続けた
「仕事先で少々やっかいな話を耳にしてしまってな…。
本来ならマスターの判断をあおぐところなんだが、早期解決がのぞましいと私は判断した。」
エルザは3人の顔をまっすぐに見た
「3人の力を貸してほしい。ついて来てくれるな」
「え!?」「はい!?」『いいよ』
…反応は様々だ。
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