エンゼル・ナイト(仮)

□【エンゼル・ナイト(仮)】第1話
1ページ/4ページ

(一応女なんで“アレ”はあります。って話)


・・・・・・・・・・・・・・・





体が変だ。調子悪い。特に腹の辺りが。

…月に1回。自分の性別を突き尽きられるし、なんといってもイライラする。


それが、なんで。



『(よりによって仕事中かよ…)』



ただいま、敵さんと絶賛戦闘中だってのに。
なんで今日、しかも今くるんだよ。意味わかんねー


…だが、俺の傍には今ナツがいる。


…戦い辛いなんて、バレたくねぇ



「おい、何ボーっとしてんだイヅキ!まさかもうバテたのかー?」


『あぁ?ざっけんじゃねーよ!絶好調だっつーの』




―嘘だ。ぶっちゃけ動きたくない。




『まったく…ザコのくせに何人いやがる』


「イヅキ」


『2手に分かれんぞ。俺こっち行くから』


「イヅキ!」


『なんだよ!さっきから』



何度も俺の名前を呼ぶナツの声。

なんだよこんな時に



『…ッ!?』


「お前、今キツイんだろ」



…ナツの顔が、すげぇ真面目な、真剣な顔だったから、

いつもの様に言葉が、出てこない



『…は、キツクなんかねぇし。なんで』


「なんだ。腹かばってたのかと思ったけど違うのか」


『…。(なんでそーゆうトコはよくみてるわけ?)』



違う意味で頭を抱えたくなった。

俺の無言を肯定ととったらしいナツは…



…うって変わって、優しそうな顔してた




「やっぱお前アレだろ、今キツイんだろ」


『…ちっ』


「座ってろよ。俺1人で充分だ」


『!、まてよ、さすがにあの人数は…!』


「いーから」『ナツっ』




『…女扱い、すんじゃねぇッ』



―この言葉に、

ナツは「は?」と言って真剣に言った



「俺は仲間の心配しただけだ」


『 ッ… 』


「まってろって!」



最後の言葉を、ナツはニカッと笑いながら言った。

そして両手に炎を宿し、ザコの群衆に1人で向かっていきやがった。



『…ばか。』



―俺を女扱いしてたのは、

    俺自身だったのかもな。




…数分後、

笑いながら片手を挙げて戻って来たナツに、俺も笑って応えた。




(…ありがとよ)

(あ?何が?)

(なんでもっ)

(よし、じゃー帰るか!歩いて)

(…お前は優しいのかドSなんかどっちだ)



.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ