キミの為に鐘は鳴る。

□【キミの為に鐘は鳴る。】第5話
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―エリゴールの真の目的は、
ララバイを使い、定例会中のマスターたちを呪殺すること。

けど、エリゴールは私たちに計画の邪魔をさせないために
“魔風壁”という魔法を発動させた。
この魔風壁は中から外へは出られない。


そこまでわかって、
私たちはエルザと合流した。


「ちッ…こいつらは魔風壁の消し方知らねーのかよ」


「…!そうだ、そういえば“鉄の森”にカゲと呼ばれてる奴が居た筈だ!

奴はたった1人でララバイの封印を解いた!」


「解除魔導士(ディスペラー)か!」


『それなら魔風壁も解ける!』


「捜すぞ!奴を捕まえるんだ!」





ドゴォン




「「『 !!! 」」』



ものすごい音が聞こえた。

ここからそう遠くない。


おそらく…いや、

絶対彼だ。



「また派手にやってんなぁ」


「行くぞ!」



―――



「ナツーー!!!」


「Σうぉッエルザ!!」



案の定、ダメージなんて全然くらってないナツと
ボッコボコにされたらしいカゲって人がいた。

周りの壁とかは崩れたり壊れたりコゲたりしてるけど、
緊急事態だから今回ばかりは許して欲しい・・。



「説明してるヒマはねえがそいつを探してたんだ!」


『でもどうする!?』


「私にまかせろ」



ドガッ!!!



一瞬のうちにエルザはカゲヤマを壁に押付け

彼の喉元に換装した魔法剣をあてる



「四の五の言わず魔風壁を解いてもらおう。

一回NOと言う度に、切創が一つ増えるぞ」



剣の切っ先、そしてエルザの目を見て

カゲヤマはエルザが本気だとすぐに思った



「いいな?」


「…わ…、わかっ………がっ


「っ!?」



エルザの手から勝手に

カゲの体が落ちた



カゲ!!!!



カゲはエルザの腕の中に倒れた。


背中には剣が深く刺さっている



刺した犯人は

すぐそこにいた



『ッ嘘でしょ…!!?』


「くそっ!!唯一の突破口が…!!」



鮮血が辺りに飛び散った



ちくしょオォ!!!


「カゲ!しっかりしろ!!

お前の力が必要なんだ!!!!」


『おねがいッ!目を覚まして!!』


「オイ!!…マジかよ、くそっ!!!」



3人が叫んでも、カゲの反応が無い。

そうしている間にも
血が少しずつ流れていく…



「仲間じゃ…ねえのかよ…」


「ひっ…!ひいいっ!!」



なんで…仲間を…!



同じギルドの仲間じゃねえのかよ!!!


「ぎゃあっ!!」



ナツの拳が炎を纏い、壁ごと

最後の1人を仕留めた



「エルザダメだ、意識が戻らねえ…!」


「死なす訳にはいかん…!やってもらう!」



「だがこんな怪我じゃ魔法は使えねえぞ!」


「やってもらわねばならないんだっ…!!」


「それがお前たちのギルドなのかっ!!!」


『…最低よ…!アンタ達はッ…!!』





「!!…」


4人の必死な声と姿に

ルーシィは近づく事が出来なかった―


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