キミの為に鐘は鳴る。
□【キミの為に鐘は鳴る。】第４話
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―オニバス駅。
「何という事だっ！！！！！」
駅で珍しく慌てているのは、エルザ。
「話に夢中になるあまり、ナツを列車においてきてしまった…！
あいつは乗り物に弱いというのにっ！！
私の過失だ！
とりあえず私を殴ってくれないか！！」
「まあまあまあ…」
「とにかく列車を止める！！」
「ち、ちょっ！！お客さんっ困りますよ！！」
「…"妖精の尻尾"の人はやっぱ
レナ以外みんなこーゆー感じなんだ…」
「オレはまともだぞ」
「てか、服。」
「Σあ゛ッ」
『あらら…大変なことになっちゃったね』
「慌てないレナもオイラ結構ズレてると思うよ」
『そう？』
列車を止めるためにエルザが緊急停止レバーを（勝手に）下ろしたんだけど、
案の定駅員さんがぷんすか怒りながらまた列車を動かした。（当たり前か…）
「仕方ない。魔動四輪で追うぞ」
「それしかねぇみてぇだな」
・・・・・
―ガッシャアァァン！！！！！
「「「『 ！！？ 』」」」
エルザが運転する魔動四輪車に乗って、走る列車の傍にまでつけていた。
そしたら、いきなりガラス割れる音がして
見てみたら列車の窓からナツが飛び出してきた！
「ナツ！？」
「何で列車から飛んでくるんだよ！？」
「どーなってんのよ！！」
『ナツー！大丈夫ー！？』
…あっ、
―ゴチーン！！！！
…ヒトの頭が
なにか硬いものにぶつかった時のあのいやーな音が辺りにして、
ナツと、それとグレイも巻き添えに２人で地面に落っこちてた。超痛そう！
「ナツ！！無事だったか！？心配したぞ…よかった」
「Σ硬ッッ」
エルザが嬉しさのあまりナツを抱き締めてるけど、
硬い鎧に激突してナツはかなり痛そうだった…。
「それより！列車の中でへんなヤツに絡まれたんだよ」
「へんなヤツ？」
「あー…アイゼンバルトっつったっけ」
「「「『 ！！ 』」」」
「馬鹿者ォっ！！！！！」
「Σヘブッ！！！？」
「ひいいい…」
敵を見逃したナツに、エルザの鉄拳が炸裂する。
…でもそもそも、エルザがナツを気絶させたから覚えてるはず無いんだけど。
でもエルザはさっき説明しただろ！話をちゃんと聞け！！とお説教中。
「エルザってやっぱコワイ…！」
「だんだんわかってきたろ？」
『頼もしいのは間違いないんだけどね』
「あの列車に乗っているのは間違いないんだな？すぐに追うぞ！」
『ナツ、列車で会ったのどんな人だった？』
「あんま特徴なかったんだよなー。
あ、そういや笛みたいなの持ってた」
「笛？？」
「三つ目がついたドクロの笛だ」
「趣味わりぃな」
―“三つ目がついたドクロの笛”
―“ララバイ”
―ドクンッ…！！
『っ…！！！』
「？、どうしたレナ」
『…ううん、なんでもない…』
「？」
―なんだったんだろう。
今の、心臓が跳ね上がるような感覚は…？
「“呪殺”！？」
「そう…その笛がララバイなのよ！」
「そんな笛がエリゴールなんかの手に渡ったら…！！」
エルザが魔動四輪を急発進させた
「“集団呪殺魔法”だと…！！？
奴め、何をするか分からないッ…！！！」
事態を放っておけば、
必ず誰かが死んでしまう。
四輪のスピードをさらに上げた。
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