キミの為に鐘は鳴る。
□【キミの為に鐘は鳴る。】第2話
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翌日。
朝からギルドは騒がしかった。
というのも、ナツとハッピーが仕事から帰ってきていて、
いつものようにナツとグレイとでケンカに発展しちゃったというワケ。
しかもそれに便乗して他のみんなも混ざりだすし…。
もはやこのギルドじゃ見慣れた光景だから、私はほっとくことにしました。(笑)
その時カウンターに見慣れない金髪の女の子がミラちゃんと話してたので、そっちに行ってみた。
『こんにちは』
「あらレナ!昨日はお疲れ様。」
『うん。でもほとんどグレイが倒したんだけどね』
「えっ…“レナ”っ!?
うわぁッ!、本物のレナさんッッ!!!」
『あ。ギルドマーク。ミラちゃん、この人がウワサの新人さん?』
「そうなのよレナ」
「う、うわさ?!」
傭兵を指1本で倒したとか…なんとか?
そう言うと「違いますぅ〜…」と涙目で訴えられた。まぁまぁ、そのうち良いことあるよ←
『改めて、私は“妖精の尻尾”のレナ。よろしくねっ』
「ルーシィと言います。よろしくお願いします!」
『ふふ、仲間なんだから敬語はいらないよ』
「あ…よ、よろしくねレナ!」
『よろしく』(ニコッ)
「(かっ…かわいいなぁ…!!)」
レナの満面の笑顔に、心があったかくなった。
それにミラがクスッ、と笑って言う。
「(ルーシィもレナの虜になっちゃったね。皆と一緒で)」
「(へ?みんな?)」
「(このギルドのみんなレナのことが大好きだし、レナもみんなのことが大好きなのよ)」
「(へ、へぇ……。あ!だから…)」
ルーシィが目を向けた先。
「だいたいてめーはいつもいつもレナに引っ付いてんじゃねぇよ!!
レナに変態が移んだろコラぁ!!!」
「あ゛?おめーに何も言われる筋合いねーよ!
つーかてめぇも事あるごとにレナに勝負しかけんのやめろ!!!」
「…そーいうわけなのね。」
隣でハッピーと談笑してるレナには
きっとケンカの内容なんて想像できないだろうな…。
「おーいレナー!!俺と勝負するぞっ!!」
「てめぇ言ったそばから!!!」
『えー…疲れちゃうからやだ』
「いーだろー!?やろうぜ!」
「クソ炎てめぇ言ったそばからッ」
今は気分じゃないんだけどな…。
断る私にナツと、追ってグレイが近付いて来た。
その時、
「ナツ!!グレイ!!マズイぞっっ」
かなり慌てた様子のロキが走り戻ってきた。
「エルザが帰ってきた!!!」
「何ぃッ!!!?」
ナツやグレイだけじゃなく、ギルド全体が震撼した。
「まぁ♪」
『え、ホントに?』
…カウンターにいた数名を除いて。
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