only love

□♯2
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「で?俺に付いてきて一体なんの用?」

冷たい声でそう言うと、女は目を潤ませ、顔を赤くしながら上目遣いで俺を見る。

ワザとだな。

ここまであからさまだと呆れを通り越して、嘲笑に値する。

「圭くん。私、圭くんのことが好き。だから、付き合って?」

「俺のどこが好きなわけ?」

俺の質問に、女は慌てたように目を泳がす。

「ぜ、全部よ!」

「俺、あんたの噂はいろいろ聞いてるよ?良いのから…………悪いのまで。」

俺がそう言っ途端に女は顔を青白くした。

「自分の気に入った男はどんな手を使っても自分のモノにするんだろ?例え、その男に彼女がいようとも。」

「ど、どうして、そんなこと……」

「あぁ、それからこんな噂も聞いたな。あんた、数学苦手らしいね。どうやって、毎回単位もらっていたの?」

「……………っ!」

ふ〜ん。

この様子からするとあの数学教師とヤル代わりに単位もらっいるって本当らしいな。

「分かったら、もう俺に近付くな。でないと、うっかり口を滑らすかもしれねぇからな。」

にんまり笑った俺を女は悔しそうにキッと睨んでから屋上を出て行った。


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