once upon time
□甘栗物語
1ﾍﾟｰｼﾞ/8ﾍﾟｰｼﾞ
世の中には変わるものと変わらないものがある。
といっても、変わるものが殆どで変わらないものは滅多に無い。
だけど、ここは変わらないところだ。
色鮮やかななレンガの校舎や内部に施された数々の細やかな装飾、多くの卒業生を堂々と見送ってきた佇まい。
どれを取っても、十数年前と変わっていなかった。
『人が建物を作るのではなく、建物が人を作る。』
素晴らしい環境の中であるからこそ、生徒は真っ直ぐに育っていくのだ。
僕はここで素晴らしい教育が出来ると信じていた。
しかし、
神様、何故だ。
何故、こんなことになってしまった？