ぽたり。
一つ、
ぽたり。
また一つ。
悲しみの粒は溢れ出す。
貴方は何故泣くの。
問い掛ければ、数秒止まり、また泣き出す。
それの繰り返し。
流石にこのままじゃいけない、と焦り彼に触れてみた。
しかし体は冷たく、まるで屍。
またぽたりぽたり。と悲しみが溢れる。
きゅっと手を握りしめ、彼は微かにこう言った。
「さようなら」
―――――…
ラビ
ラビ
早く会いたい。
「ラビ!!」
僕はここが食堂だと忘れて、大声で彼の名を呼び、彼に飛びついた。
「うわぁあ、アレンどしたさ?」
むぎゅ、と彼の胸に顔を押しつけると、彼の良い香りが僕を包み込む。
「らび…」
小さな声で呼ぶと、彼は頭を撫でてくれた。
子供扱いされているようで気に食わないが、今は彼を全身で感じたい。
食いつくようにキスをすると、真っ赤な顔で睨んできた。
良かった。貴方はここにいる。
きみが泣いている夢を見た
「ラビ、アレン君」
「リナリー」
「ここが食
堂だということ、忘れてるわよ」
「あ」
ニコニコ笑顔で去っていったリナリーから黒いオーラが出ていたのは内緒。
ーend