捧げ物

□溢れる想い
1ページ/2ページ


目が覚めた。

目の前は、真っ暗で夜だと言うことが分かる。


オレはどれくらい寝ていたのだろう、何時から寝ていたのだろう。


寝る前の記憶が思い出せない。


今日は確か、ユウと任務でイギリスに来ていた筈だ。


「あれ…ユウは?」

辺りを見回しても、暗くてよく見えない。

灯りを付けよう。

立ち上がると、急に頭痛がした。


一体、どうしたのだろう。

何とか灯りを付けると、知らない場所。

きっと宿だろう。

でも、ユウは居なくて、不安に駆られる。


ユウはどこに行ってしまったんだろう。
ユウ…ユウ

「ユウっ」


「起きたか?」

ふと、後ろから聞きなれた声。


振り返れば、愛しい人。


「お前何泣いてやがる。馬鹿か」

きっと不安で泣いてしまったんだ。

でもオレは素直じゃないから「泣いてなんかないさ!それにユウより馬鹿じゃねぇ!」なんて、

自分でも笑えてきた。


「あぁそうかよ。…そう不安になるな、俺は何処にも行かねぇから。」


嗚呼、彼には全部お見とうしって訳か。

「んなコトより、俺は溜まってんだ。ヤルぞ」


「はっ…?」


思考が追い付かないまま、押し倒され、キス
される。


全く、彼にはかなわない。


「優しくしてさ」


「出来たらな」



でも、そんな彼が大好きなんだ。


溢れる想い


-end
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ