□人形劇
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私の可愛いお人形さん
けして一人にしないから、暗い朝でも目を覚まし、
たとえその目が映らなくとも、私の姿を瞳に入れて。

ある大雨の日、玄関の前に君はいた。寒い夜で時刻も遅く、私は君を招き入れた。神は私に素晴らしい贈り物をしてくれた。可愛い天使が舞い降りた。

……顔の形も体型も、恐ろしいほど整っている。ただ、少し気に入らない箇所を見つけた。それさえなければ完璧なのに。


[doll]
暗くて寒い夜。僕は行く宛てもなく街に出た。そしたら雨が降り出して、僕は一軒の家の玄関にあるランプに誘われて、そこで雨宿りをすることにした。
雨が強くなってきた時、家の主が出て来たので、立ち去ろうとしたが呼び止められた。背の高い美しい人。その優しいテノールの声を聞くまで女の人かと思ってた。
ココアと毛布を受け取り、身体が温められた。湯に入れられ、泥を落とされる。湯からあがり、新品の洋服を渡された。
温かくて優しくて美しい貴方。
どうして、此処まで尽くしてくれるのですか?



私の女神。
湯に入れ、新しい洋服で着飾れば、思った通り美しい。私は君に恋したようだ。私だけのモノになってくれないか?一生、君を大切にする。


[doll]
僕も貴方の側に居たい。目が見えなくなるのも、声が出せなくなるのも辛いけど、貴方が望むなら、進んで受け入れよう。僕には貴方の温かさだけ感じられれば良い。


私の可愛いdoll。
私は君をけして離さない。











二人が幸せなら、
それでいいじゃないか。







“幸せ”など、
他人が決めるものではない。










 

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