銀
□Never love you
1ﾍﾟｰｼﾞ/2ﾍﾟｰｼﾞ
土方さん
俺、あんたの事が、
ずっと好きでした
歪んだ 愛し方を
永遠に
だから、ずっと俺だけのモノでいて下さい
ずっと俺だけを視て
ずっと俺の為に話して
ずっと俺の傍にいて
ずっとこの手を握って
たまには一緒に月見たり
酒飲んで悪酔いしたり
次の日は二日酔いで起きれなかったりしてさ
あんたも頭痛いはずなのに起きろとか怒鳴りやがって
二人で馬鹿やって俺の分の始末書書いたりして
それに対して文句言って
でも、なんだかんだ言ってもあんたは面倒見て
今だって
布団から一歩も起き上がれ無い俺の隣で
ずっと俺だけを看てくれて
ずっと今日1日の出来事を話してくれて
ずっとこの動かない手を握ってくれて
ずっと
ずっと
俺の最期を見てくれて
有り難う
俺はあんたが大好きだった
眼が開かないからあんたが今どんな顔してんのかわからないけど
見えなくて逆に良かったかもしれないな
誰が泣き顔見るんだよ
俺以外に見せんじゃねーぞ
あんた本当に馬鹿でさァ
やっぱり前言撤回
一度コイツの泣き顔拝んどきゃ良かったかも
土方さん
俺はあんたが大好きだった
過去形なのは
今はあんたが嫌いだから
あんたはまた
他の誰かと同じ様に
俺の屍を背負って生きるつもりだろうから
だったら俺だけの重さで
あんたを押し潰してしまおうか
土方さん
大好きです
ずっと
ずっと
力が抜けた手の平は長い時間握り絞められていた為にうっすらと赤くなっていたが、それでも、失われる体温を逃がしはしまいと、強く握っていた
ずっと
ずっと
．