銀
□土方さんのGWA
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―――5階、エレベーター前。
パー子とパチ恵、基、銀時と新八は、さっき見た、いや、見せられた気持ち悪い生き物によって、先ほど食べた、昼飯(たこ焼きと焼きそば)がリバースしそうな、危険な状態だった。
「ぅぅ…、銀さん… 僕、当分の間、タコは見たくも、食べたくもありません…」
「俺もだ、新八。……ったく、何でわざわざ、俺達があんなバカ皇子のペットの相手しなきゃいけねぇんだよ」
「しょうがないでしょ。社長さんの頼みなんだし」
そう言っているとエレベーターが到着した。
エレベーター内には誰もおらず、二人はそこに乗り込む。
「しっかし、よりによって“マヨネーズ風呂”なんてモン、よく思いつくよな。死んでも入りてーとは思わねーし」
「確かに、いくらマヨネーズが好きだからと言って、その中に“つかりたい”とは一般常識から言って、思いませんよね」
「あーあ、“生クリーム風呂”だったら入りたかったのによ〜」
「……………υ」
………そうだった
生粋の『マヨラー』が“マヨネーズ風呂”と言ってもおかしくない。
この人は生粋の『甘党』だった!!
しかも、甘味において、一般常識なんて枠は、とっくに越えてしまっている!!
新八が絶句していると、エレベーターは目的地に着いた。
「でも、あれですよね、マヨネーズって言ったら絶対あの土方さんが黙っちゃいませんよね〜。もしかすると、ばったり会っちゃたりなんかして」
「おいおい、いくらなんでも、そりゃ考え過ぎじゃねぇか?第一、ここ沖縄だし」
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「「キャァァー」」
「「なっ!!」」
エレベーター内から出て、数歩、突然聞こえた悲鳴。
目の前の光景を見た瞬間、開いた口を金魚のようにパクパクさせ、身体が金縛りにあったように動かなくなった。