捧
□600-修羅姫様
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「おーい、シンスケー。何処にいるー?」
寺子屋の廊下を走る少年は、後ろで一つに束ねた髪を揺らしながら、探していた。
「…なんだ、こんな所にいたのか?ほら、飯を持って来てやったぞ」
大好きな人間が、食事を持って現れたため、嬉しそうに寄って来た。
「ニャーv」
「よーし、よーしv V いい子だねぇ」
猫の頭を撫でる桂。
なんて平和な日常なんだろう。こんな風に肉球と戯れるなんて…//
「オイ、テメェ」
「んー?」
「んー? じゃねぇ!何でそいつの名前がシンスケなんだよ!」
小太郎が猫に付けた名前の人物=高杉晋助が、顔を真っ赤にして怒鳴る事によって、この平和は乱れた。
「なんだ、高杉か…。今俺は、シンスケに餌をあげてるところなんだ。邪魔するな」
「何でわざわざ俺の名前付けてんのかって聞いてんだよ(怒)」
「‥あ、こら、くすぐったいじゃないか…、シンスケ‥」←無視
「…イラッ」
「…ん? な、なんだ…高杉‥」
気がつけば高杉は、桂を押し倒していた。