&‐アンド‐

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ドオォン…!!





それは、確か、嵐の日。




強風であまりにも立っていられず、雨はやんだけれども雷が何度も落ちる。
どのみち、外にいては危険だ。





「バル子、××はいたか!?」

「いません!!全くあのガキンチョ、こんな大嵐の日に何やっているんでしょうか…!!」

「フン。死にたいのなら別だがな」

「馬鹿仰い!!!××がポケモン全部ポケモンセンターに置いて丸腰で…しかもこんな日に出かけるなんて!!!」

「それは自殺しかないだろ。あんな鬱少年だ。十分ありえる話だろう」

「今そんな冗談、聞いても面白くありませんよ…!」




ヒサキも強がりを言ってるだけだろう。
付き合いは長いから、よく分かる。




…数ヶ月前カントー、そしてジョウトを一足先に私が制し、続いてヒサキがチャンピオンを倒した。
連続してこんな強豪がくるなんてチャンピオン泣かせもいいところだ、と自嘲するが、勝手しまっては仕方ない。
旅をするならいつも3人一緒だった…。



チャンピョンに興味がないという、少年がいた。



その実力は…まぁ、激弱なんだけど。




まぁ、今回はその少年が突然いなくなってしまったわけだ。



しかもこんな嵐の日に。






「ああもう!!死んだらどうするんだあの大馬鹿者は!!!」





ヒサキもキレ気味だ。
寧ろ探している最中に私たちが死んだりして。
ありえなくもない。





「!!!」

「!?」





突然海のほうに空から円柱状の光がほとばしる。
まるで海と空をつなぐような…。





「…」

「あっちだな」




一瞬立ち止まった足を再び駆り出させる。
異常事態が起きてるのは確かなことだ。
波も大分荒れている。
嵐のせいというよりは、あの光が嵐の原因ではないだろうか。






「あれは―――」





その光景に思わず驚愕した。
そこに、そこにいたのは。






「…ルギア」






海の真ん中に立ち尽くす少年と、それを包み込むように羽を広げているルギアだった。






アイツの下には、何もない。
何もないのになぜ海の中に立っていられる!!?






「おい××!!!」

「何やっているんですか!?帰ってきてくださいよ!!」

「あ、ヒサキ。バル」





こっちに気付いて、ニッコリと笑う。
良かった、と安堵するものの。






























「ルギア、アレ…壊しちゃえ」

























そこから先の記憶は、よく覚えていない。
ただ次に目が覚めたときは―――







××はもういなかった。







夢か現実か覚えてないけど、朝のニュースで街の大半は嵐のせいで潰された。




淡々とニュースキャスターは語っていた。





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