&‐アンド‐

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「…もしくは、リリィちゃん。君がその友達に狙われてたり―――」




そう言ったアーティさんの手を強く掴んだ。
そして、ハッキリ言う。
確信はないけれどNを疑いたくない。




「……そんなこと、ありえません」

「…あうう。ごめんよ。そうだね…友達を疑っちゃってごめんね」

「いえ……それより、これは捨てたほうが良いですよね?」

「んうん…そうだねぇ」




アーティさんは帽子の中を覗き込むと、発信機を取ってパキン、と親指と人差し指で壊してしまった。
もう1つ無いか確認してから、帽子を被った。




「これはリリィちゃん自身の、問題かな?」

「……そうですね。アーティさん、この事は内密で」

「分かったよ」



私は人差し指を自分の唇に当てて、言った。




「ねぇ…ちょっとあれ、アーティさんじゃない?」

「キャーーー!!本当だ!!アーティさああん!!!」

「やだぁ!本物!!」




と、突然女子がアーティさん目がけ襲い掛かる。
襲いかかったと言う表現よりも、迫ってきたと言うほうが近いか。
そのせいで、私とゾロアは人混みに流されてしまう。





「ゾロア…っ」

「うわほぅ!!リリィっ」

「リリィちゃん!!」




するっ



「「あっ!!」」





お互いの手が離れてしまう。
さらに人が増え続けるせいで、完璧にゾロアを見失ってしまった。




「ゾロア!!」




やばいやばいやばい ガガガ━Σ(ll゚ω゚(ll゚д゚ll)゚∀゚ll)━ン!!!
逸れてしまった。
どうしよう。
ゾロア一人だし
まだ子供だし
私がいないとっ…




「リリィ?」




orz
(↑)そんな私に声をかけてくれたのは。




「アロエざん…」

「ちょっとアンタなんて顔してるんだい!!アーティ、また何か言ったのかい?」




ゾロアがいなくなったことで、不安と焦りが交じり良く分からないけど涙が出てきた。



「ぞ、ゾロアがぁ……ま、まだあの子、子供でっ…ひっく…うわああああ。どうしよおぉ」

「ほら、泣かないの」




と、アロエさんの後ろからひょっこり出てきたカミツレさんが私の涙をハンカチで拭いてくれた。
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