&‐アンド‐

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***




見事に橋を渡りきるまで、全員沈黙だった。
ベルも、トウヤもチェレンも私も黙ったまま。
空気悪いよ。悪すぎだよ。


まぁ、何とかホドモエシティに着いたからいいんですけど…




「おい、お前ら!!」



と、ヤーコンさんが話しかけてきた。
…。
薄{物だ!!
やっぱ怖いこの人!!




「お前らプラズマ団を見なかったか?」

「プラズマ団、ですか」

「ああ。お前らがそっちから来たって事は、端の方へは逃げていないと思うんだが…」

「分かりました。私はあっちを探して来る」

「あ、俺は向こう行く!」

「あ、あたしもトウヤに着いていく!」

「…僕は逃げられると困るから、橋の前にいるよ」

「フン。期待してねぇが頼んだぞ」




ヤーコンさんはそれだけ伝えて、走っていった。
やっぱりジムリーダーなんだなぁ…
皆を守るためにね、かっこいいな。
怖いけど。



「さて、行って…って」




私のフードを掴んだまま、チェレンが離さない。




「…チェレン、あの、離してくれないかな」

「リリィ、また怪我するよ」

「大丈夫だって」

「プラズマ団だよ」

「大丈夫だから」

「君はきっと探すんだろう?」

「…誰を」

「Nを」

「…そんな訳無いじゃん」

「探すね。あれだけ、あんな事されても君は探すだろう」

「探さないってば」

「…次は無事じゃすまないかもしれないよ」

「大丈夫だから。だって私にはポケモンがいる」

「…ちゃんと、戻ってきてよ」




頷くと、フードが軽くなった。
くるっと後ろを振り返って、チェレンの両頬をみょーんと引っ張る。



「ひょ、ふぁにふんふぉさ!!(ちょ、何すんさ!!)」

「ばーか。私は実は強いんだよ」

「…ふぉんなふぉお、ふぃっへふふぃ(そんな事、知ってるし)」

「チェレンも気をつけてね」




ぱっ、と手を離して私は冷凍コンテナへと走っていった。
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