&‐アンド‐
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ふと、目を覚ませばそこはただの真っ白い世界。
そこにぽつんと佇む私。
「リリィ」
あ、兄ちゃん。
「リリィ」
ケイも…
「「リリィ」」
ベルにチェレン。
「………リリィ」
N!!
私は思わず、声を上げそうになった。
だけど。
出ない。
声が、出ない。
「これが、君の世界と言うなら」
次の瞬間、Nの隣に黒き伝説のポケモン―――
ゼクロムが姿を現した。
「僕は君を壊すよ」
気が付けば、私の隣には真っ白いレシラムがいて。
二匹が対峙して。
狂うように攻撃して。
戦って、守って。
そして、気が付けばレシラムは倒れて。
Nが歪んだ表情を浮かべて。
私はそんなNを見たくなくて。
「リリィ」
公園のとき、浮かべた表情で。
私の名前を呼んで。
「僕は君を殺す」
Nは、その白く細い手で。
私の首を締め付けていた。
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