&‐アンド‐

□01
2ページ/2ページ






バサバサッ!!



……ドスンッ!!




「うおわっ!!!?」




突然光が消えた。
死んだ衝撃でこうなったかと思ったけど。
木から落ちて、身体中傷だらけ。
一体ここはどこだ。山か?




「…あれ?」




目を開けてみれば、普通の世界。
いや、この見慣れた風景は…?


あれ?チラーミィがいるよ。
アレ?ちょ、え?
ポケモン…?

あ。夢か。
なるなる。ありえないもんねー
頬をつねってみりゃあ痛ぇよ。
じゃあ、現実か!


いや、ちょっと待てよオイ。



え?どういう事?
もしや、あれか。トリップって奴か。
マジで?




「えっと…」




頭が混乱する中、私は傍にショルダーバックがある事に気付いた。
無意識に手で鞄を掴んでいたが…これは誰の?




「これ、は?」




取り敢えず鞄の中を開けてみれば、キズぐすりにライブキャスター
タウンマップ、5つのモンスターボールが入っていた。
やっぱりここはポケモンの世界なのだろうか…




「君、何してるの?」




と、目の前に現れたのは緑のふわふわした髪。
綺麗な瞳に黒い帽子。


というか、N様。
…。




「大丈夫?キズだらけだけど」





言葉を失う私の肩に触れた途端。




「いぎゃあああああああああああああああ!!!!」




ヒロインらしくない悲鳴を上げて、その場から逃げた。






***






と言っても、身体中が軋んでそんなに走れなかったけど。
でも、あれNだよね。
マジだよね。ごちそうさまです。
生Nだよ。もうご飯3合行けちゃうよ。




「驚きだよ。触っただけなのに、悲鳴を上げられるって…僕、初めてなんだけど」



と、後ろにNがいました。
あれ?作文?




「っ…!!!」

「はい、鞄。落ちてたよ」

「あ、あ、ありがとうございます///!!」




恥ずかしさで顔が真っ赤に。
自分でもわかるくらい顔が熱かった。




「君、怪我大丈夫?」

「あ、はい!!」

「…そっか。じゃあね」

「…!」




と、気がついたら去ろうとするNの服の裾を掴んでいた。
さらに顔が赤くなる。




「あ、え…うわ、すいません。何やってんだろ」

「いいよ。君、面白いね。名前は?」

「えっと…リリィです」

「リリィだね。覚えておくよ」

「光栄です」

「1つ、質問していい?」

「はい。」

「君、空から落ちてきたように見えたんだけど…ポケモンから落ちたの?」





いきなり心中を付かれたんですけど。
え?




「…う、宇宙からやってきました!!!」

「…」




大好きなあの人は、ドン引いていました。





01:落ちたその先、あるのはドン引き




(マジで逃げ出したい五秒前)
(と言うか、誰かこの空気を何とかしてくださいお願いします)

前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ