黒の祓魔師

□第6話
2ページ/4ページ






「あなたのその目の奥に隠された、暗くて陰湿な色にボクはどうにも、好きになってしまったようです」

「…剥数!?やばい、俺モテ期!!!?」





って、ちゃうわ!!!



一人でノリツッコミ。
だけど、アマイモンは首を傾げるばかりでサクの目から視線を逸らさない。




「あの…そろそろ帰ってくれませんか」

「嫌です」

「俺には好きな人が居ます。と言う事で君を好きになれません」

『嘘!!?俺、初耳なんだけど』

「黙れピコ!!話がややこしくなるだろうがバカヤロー!!!」





当然そんな事嘘に決まっているのだが、アマイモンは離れない。





「あなたを食べさせてくれたら、退きましょう」

「断る。っていうかマジで帰ってくね!!?怖いよ君!!」

「…あなたは、どうして」





アマイモンはお互いの吐息が聞こえるほど、近くまで顔を寄せる。






「死神になどと、なったのですか?」






その言葉は。
サクに隙を与えるのに十分な言葉だった。










(“カアサン“はね、お前の事を本当に愛していたんだよ?)
(××ちゃん、一緒に死ぬの?)
(愛してるわ…永遠に。)


(今日から俺がお前の僕だ)
(大死神様が何かって?そりゃそんなの―――)
(大丈夫だ、誰もお前を愛さない)


(何故って?)
(みんなお前を嫌ってるからだ)




(助けてよぅ…)
(痛いんだよおぉ…)
(死にたいよ…)




(ならば)
(死ぬか?)












ズキッ!!!







「うぐぅっ…!!!?」

『サクっ…!?』

「頭が…割れる……ッ!!!」

『…!(まずい。記憶が―――)』










「…サクっ!!!!」









タイミングが悪いというのか、良いというのか。
奥村燐が、そこに立っていた。









次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ