黒の祓魔師

□第3話
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***




「…はい、終了」




雪男は腕時計を見て呟いた。




「プリントを裏にして回してください。今日はココまで。明日は6時起床。登校するまで1時間答案の質疑応答やります」

「ちょ…ちょっとボク夜風に当たってくる…」

「おう。冷やして来い…」

「朴、お風呂は入りにいこ!」

「うん…」

「お風呂!私も!!」




女子組はお風呂へ向かっていった。
唯一男装しているサクは机に突っ伏していた。


「うはは!女子風呂か〜〜ええな〜〜覗いとかなあかんのや無いんですかね。合宿ってそういうお楽しみ付きもんでしょ」

「志摩!お前仮にも坊主やろ!」

『エロ志摩』

「エロ志摩」



ピコとサクは口をそろえて言う。



「そんなん言うて4人とも興味あるくせに〜〜〜」

「また志摩さんの悪いクセや」

「…一応ここに教師がいるのをお忘れなく」

「「「『…』」」」

「教師いうたってアンタ結局高1やろ?ムリしはんな?」

「無謀な冒険はしない主義なんで」



雪男はクイッと眼鏡を上げる。
するとサクはずる、と机から顔を上げた。



「志摩ぁ、冷えピタ買って来て…」

「どうしたん?サク」

「…ダメだ……熱っぽい…」

「サクも燐と同じように外行ってきたら?」

「……ゆきお…いる…?」





サクは床に寝転がりながら、言う。
しかし、燐と違って顔が赤い。




『…サク?』




ピコは横にいたサクの額に手を当てる。




『おい、雪男。少し見てやってくれ』

「…サクさん、どうかしましたか?」

「ゆきお……あつい……体が…だるい…」

「…!」




雪男もピコの額に手をやった。




「…少し、熱があります(呪符の影響…ですかね?)」

「サク、大丈夫か?」

「俺、布団持って来きます」

「……いい、動くのがだるいし…勝呂、いいよ」




サクは勝呂のズボンの裾を掴む。





「志摩!水道でこのタオル絞ってきぃや!!」

「お、おう!」

『…サク(こいつが熱なんて……ありえない)』

「サクさん、勉強中、熱はありましたか?」

「……ない…なんか、急に……くらっと…」

「この体温計を脇の下に…」





雪男がサクの服に手を伸ばそうとしたが、それをピコが止めた。




『いい。俺がやる』

「…そうですか。音が鳴ったら、再び出してくださいね」

『おう』

「…ピコ」

『……サク、これは呪符の影響だ。しかも対、死神用…しばらく我慢しろ』




ピコはサクに耳打ちする。
サクもそれに答えるように、目を閉じた。








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