□理性と欲求
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『ジャガーさん…それ、何?』
『見てくれよコレ!ようやく手に入ったんだぜ』

晩御飯の食材の買い物から帰ってくると、ジャガーさんが玄関を開けるなりソレを見せ付けてきた。
嬉々とした、いつもより上機嫌の顔で出迎えられるのは嬉しいのだが、手に握られている物が物だけに僕の表情は引き攣る。

『どっからどうみても…所謂、大人の玩具ってやつじゃない』
『そーなんだよ!おおせやみどりやのおばちゃんが、気前良く半額で譲ってくれたんだ』

おおせやみどりやは、以前、ジャガーさんに頼まれてあのウネウネした人形(?)を取りに行かされたところだ。
変な物を置いてる店だなとは思っていたけれど、まさかそんな卑猥物まで扱っているとは今の今まで知らなかった。

『そう…』
『おーいピヨ彦!もっと喜べよー念願の、極太★バイブレーションだぞ』
『喜ぶも何も…、そんな怪しい物誰が欲しがるの』

AV等で使われていたりするのは見たことはあるが、生で見るバイブは、映像を通して見るよりもずっとえぐい。
というよりも、太い。こんな物を突っ込まれるAV女優は大変だなぁ…。

『誰がって…、そんなのお前に決まってるだろ』
『え』

不意にぐいっと手を引っ張られて、持っていたスーパーの袋を落としてしまった。卵も入ってるのに、きっと今の衝撃で割れてしまっただろう。
今朝仕舞い忘れた布団の上に寝かされ、その上にジャガーさんが、跨って来た。
日が落ちかけた、薄暗い視界の中でジャガーさんが僕を見てる。

『ちょ、ジャガーさん!』
『大丈夫、ちゃんと粘着質なローションも貰ってきたから』
『粘ちゃ…、っていうか、そういう問題じゃなくて、嫌だってば!』

ばたばたと脚をばたつかせ抵抗しようと試みるが、ジャガーさんは全く意に介さないようで、楽しそうに僕の服を捲っている。
セーターを鎖骨辺りまで上げられ、薄い腹と白い素肌が露になった。

『ジャガーさん!』

やだやだと、首をぶんぶん振りすぎて、頭がボーっとしてきてしまった。

『待てよ…こんだけ太いと、ピヨ彦のお尻ガバガバになるかな…』
『!』
『まあでも、拡がってもまた戻るか』
『やだ…、…!』

乳首を人差し指と中指で挟み、擦りつけられる。微妙に振動を与えたり、強弱をつけて刺激されるのと同時にもう片方を舌先で突かれた。

円を描く様に舐められたり、吸われたり…ジャガーさんは一体何処でこんな技を仕込んでくるのだろう。
少しずつ自分の内から本能が呼び起こされていくようで、僕は必死に抗うけれど。

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