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□Flick of the Switch
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 口の中のそれはもう充分過ぎるほどの大きさと硬さに育っていた。
 口の奥まで咥えこんだあと、ゆっくり舌を絡めながら、離していく。先端からは滴が溢れている。舌の先をそこに差し込むようにして、それを舐め取る。
 ふと目を上げると、こっちを見つめていたらしいそいつと目が合った。
「だいぶ、うまくなったじゃねーか。」
 にやりと口の端を上げる。
「ま、俺の教え方が、いいから、な。それとも、お前、元々素質が…」
 それ以上余計な事を言わせたくなくて、噛みつく勢いでまたそれを口に含んだ。
「お、おっ、まえ、いきなり…」
 さっきよりもぐっと力を入れて、根元を握る。やつは大人しくなる。その上で、じっくり下から上へ、上から下へ、舌を這わせる。
何度か往復すると、押し殺した吐息が聞こえ始める。やつの指が俺の髪を撫でる。こめかみから髪の中に指を差し入れ耳の後ろを撫で、首筋へ。そのまま俺の頭を押さえ、腰を揺らす。やつのそれが俺の口を出入りするたび、唾液とかが唇から垂れていく。
 ちらりと目を上げると。やつは気持ち良さそうな顔をして、口を少し開け、頬を上気させうっとり目を閉じている。
 腰をひいた瞬間に、俺はわざと滑った風で、硬く反り返ったそれを口から離した。頭を押さえていた指に力が入る。かまわず、根元から袋へと舌を這わす。柔らかい袋を甘噛みすると、指から力が抜ける。そのまま袋を丹念に舐める。
 片手はいきり立ったそれをあやす様に、先っぽをクニクニと弄る。反対の手は腰から下へと、尻の割れ目に沿って動かしていく。そこは濡れていた。前から垂れてくるいろんな液体のせいだろう。ぬるぬるする。と、いきなり指の先が、やつのそこにすぽっと入ってしまった。とたんに、驚くくらい派手にびくっと腰が揺れた。
 袋を舐めながら、指の先をもうちょっと奥まで入れてみる。ついでにちょっと動かす。いつもこいつがするように。
「あ、ん、んっ…!」
い きなり高い声がして、それはどろりとしたものを噴き出して、俺の手と髪とをべっとり濡らした。

「て、てっめぇ、いきなり、何しやがるっ!」
 荒い息のまま、やつは身体を起こして怒鳴った。俺は何が起こったのかすぐにわからず、やつを見返した。
「そ、そんなとこ、…おめーが触らなくていいっての!」
 俺の肩に手をかけ押し倒すと、膝を掴んでぐっと開く。
「くっそぉ、そんな、エロい顔しやがって。今度は俺が、あんあん言わせてやる!」
 そう言って、俺のそこを咥えた。

 いつもより深く繋がって、いつもより激しく揺さぶられて。気持ちよく蕩けながら。ぼんやり、あそこに男のスイッチがあるんだな、と思った。
 

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