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□愛してると伝えたくて
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生き残った
呪われた赤ん坊のなりそこない



そして過去からやって来た、呪われた赤ん坊


今、呪われた赤ん坊はこれだけしか存在しなかった










「ラル、」

「…リボーン……っ!」

アジトの敷地内を歩いていたラルに後ろから声をかけたのは黄色いおしゃぶりを持つ背の高い青年だった
真っ黒いスーツを着こなした姿は大人の様な雰囲気を漂わせる

「なんで…?」

「…ジャンニーニに頼んでな…少しだけこの体になれるようにしてもらった」

驚き、戸惑ったラルに説明しながら近付き、リボーンはラルの目の前に立った
ラルは少し高いリボーンの身長に合わせ、リボーンを見上げた
深く帽子をかぶってしまってよくは見えないが、黒い目は真っ直ぐラルを見つめていた
ラルもリボーンの目をじっと見つめ返す

「…なぁラル…お前この未来の世界で、なりそこないだとしても一人ぼっちの呪われた赤ん坊になって…どんな気持ちだった?」

「いきなり何を…」

「いいから答えろよ…」

「…別に…どうも「嘘吐き」




ダンッ

リボーンはラルを壁に押し付けた

「リボーンッ…!何して…」



「寂しかったんじゃねぇか、コロネロもいなくなっちまって」

耳元でそう囁けばラルはぴくん、と肩を揺らす

「何、言って…」

「…なぁ、俺じゃ駄目なのかよ」

リボーンはラルを強く抱きしめる

「…ッ!リボーン!こんなところ誰かに見られでもしたら…!」

「見せ付けてやればいいさ」

そう言ってリボーンはラルの唇に噛みつくようにキスをした

「ッ…ん…!」

身長的にラルは上を向くような格好になった
リボーンは遠慮なしにラルの口内を犯していた
口の端から涎が出てもお構いなしだった







ガリッ

「つ…ッ」

「こ…の、馬鹿野郎ッ」

リボーンの唇から血が滲み、ラルの口にもそれはついていた

「…気づけよ鈍感女…」

リボーンは唇の血を拭うとまた真っ直ぐラルを見つめた

「…なに…言って」



「…俺じゃ駄目か……」










「俺は…ずっとお前だけを見ていた……なんで…気付かねぇ…」

「…り…ぼ……」

ラルの頬に涙がつたった







愛してると伝えたくて
(君は気付かない)(過去とか未来だとしても)(君を一番愛してる事)(ごめん、気付かなくて)

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