Long story

□プロローグ
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ゴーンゴーン・・・。

どこからか聞こえてくる鐘の音。
一部の者にしか伝えられていないが,セーラー戦士となる者達が集まる日。
私達は生まれたその日から運命を定められていた。
赤子の額に現れる輝く紋章。隠しようもない輝かしいそれは,宇宙から,そしてクィーンから愛されている印。
セーラー戦士のでた家は,繁栄を約束される。
そして十歳まで親元で過ごした後に,クィーンの住むクリスタルパレスに集められ,各々が知と勇を高める教育を受ける。
それが私の運命だと思っていたし,何の疑問も持っていなかった。家族が喜んでいる・・・それだけで幸せだった。

鐘が鳴り響いている。
それは,家族との永遠の別れを意味する。
とても悲しい事だけれども,この国を守る為に行くのだ。
たった十でどれだけの決心だったのか,今では忘れてしまったが,その時は精一杯だった。
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