破壊天使×天使長

□【痛々しいlove】
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気の遠くなる時間を独りで過ごしても恋に落ちるのは鮮やかなくらい一瞬だった。
(今までの時間すら 彼に出逢うための前振りだったのでは?なんて)

それでも私は永遠なんて信じていない。
だって。それこそ私達の存在自体が永遠だもの。
そんな風に易々と手に入るものなんて必要ないし 意味も無い。
永遠て言うことは「ずっと」っていうこと。
気持も感情も私達も。その場所や時間から解き放たれない。
停滞している。
知っている?感情ってのは停滞していると死んでしまう。
水だって澱んでいたら腐ってしまうのに。
だから それがどんなに痛くても。傷付いても。悲しくっても。
私達は前に進まなきゃならない。
鳥が空を飛ぶように 私達は神の御前で闘うことを放棄してはいけない。
溺れてはいけない。
こんな生易しくってヌルい恋愛感情なんかに囚われていてはいけない。
私達は お互いに背中を預けられる存在ってこと。
抱き合って慈しみ合う関係なんて 似合わないじゃない?

そして私達は血だまりと炎の中を駆け抜ける。
(純白の翼は傷付き 血に濡れて飛べなくなろうとも)





悲しいね。
酷く残酷で あんまりだ。












だから この世界が完結してしまうまでは。
どうか神様。私達を そっとしておいて下さい。
(私達は 愛情のなんたるかさえも知らない)

What is love?(愛とは どういうものでしょう?)

こんなにも純粋で 悲しくて 愛おしい。
痛々しい感情。









堕ちるのならば それはどうか君の手で。
恋愛は常に物悲しく成就する。
そして私は こんなにも死にたいのに朝の光の中 凛と佇む彼の美しい背中に そんな惨めなことも出来ないでいる。











 
 
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