白銀×昶(×白銀)

□【終わりの楽園】
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U.ハニィ・ビィト



どうして言葉に出来ない感情が 我々の手に有り余っているのだろう?
他人に愛を囁くことが もっと簡潔であったなら。
世の中は もっと幸せになっている。
(そして皆 もっと知らない誰かにも優しくなれるハズ)
言葉で伝わる事なんて 全ての中の おおよそ2割。
そんなの 全然足りない。





だから考えてみて下さい。
言葉で伝えることの出来ないコトなんて 無理にしないことにして。
どうか貴方自身で伝えてくれるように。
人間ってものは ずっと昔からそうやってきたのでしょう?
言葉で伝達出来ない気持ちもあるってことを本能で皆 解っている筈だからこそ。
そういう身体の繋がりが出来るワケで。
自分の身体と他人の身体を無理矢理ヒトツに くっ付けようとする。
それは不可能な事。
そんな行為的なコトなんかじゃなくて。
気持ちを繋げたいからこそでしょう?
(なんて素敵なこと!)



他人と自分を繋げる愛情行為。
それ故に 意味があるんです。
君と私じゃなきゃ出来ない。
(これは絶対)


 








「 だから ね?昶君 」

ちゅ…と軽く音を出して彼の柔らかな髪に隠れた旋毛にキスを落とす。
それだけで見る間に耳まで赤くなっていく彼。
(表情は変わらないクセに?)
それが可愛くて ちょっとだけ内緒で笑った。







これは相互理解である。
君が君であり。
私が私であることの意義。
そして必然。











フラフラ浮いた陳腐な言葉なんかじゃなくて。
貴方の全てが欲しいんです。
(そういうコトなの お解りかしら?)









愛しい 恥ずかしがり屋さん!














 
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