「ねぇ、ヨザ」

「なんです?」

「ヨザってカッコイイよね」

「あらんwグリ江照れちゃう★いきなりどうしたの」

「…;」


全然照れてるようには見えない。

大体いつも私ばっかりドキドキして、余裕なヨザがムカつくのだ!


「ヨザ」

「どうしたの、んっ」

「へへん」


滅多に私からキスなんてしないから、驚くかな。

そう思って彼の唇に私のそれをあわせる。


「…何かあった?」


不思議、とでも言うように彼は言った。


「ね、ドキドキしてる?」

「はい?」


彼はあっけらかんとした表情で私を見つめた。

バカらしいかしら。


「いっつも私ばっかりドキドキして、ヨザは余裕そうでさ、だからヨザをドキドキさせようと…っわ」


するといきなりヨザの胸に頭を引き寄せられる。

私の耳はぴったりと、彼の左胸に。


「ほら。こんなに」

「…ドキドキ、してるね」

「貴女を見掛けただけで、俺の心臓危ないんだから」

「…」

「あんまり驚かすことしないで下さいよ」

「…はぁい」


結局私の負けみたい。

ドキドキ、ドキドキ。

予想以上に

君の鼓動は早かった。

ドキドキ、ドキドキ。

早い鼓動は

愛のシルシ。


 


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