ヒバハル
□見えない。だから。
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ただパソコンで文字を打つ音だけが部屋にこだまする。
(暇…です)
心の中でぼやいた。
もう少し、構ってくれないのかな…
それに今日は…
その時突然雲雀が立ち上がった。
「終わった。さぁ、行くよ。」
言った途端に椅子に掛けてあった学ランを背中に掛ける。
「へ…?」
一瞬で経った出来事に頭が着いて行けなくなったハルは、間抜けた声を出した。
「へじゃないよ。
今日はお祭り何でしょ?一緒に行くんじゃなかったの?」
「…!?」
「行くよ、ハル。人込みイヤだから早めに行ってそれから見回り行くよ。」
「は、はい!あ、待ってください!!」
心が視えると良いな…と
私は何回望んだのでしょうか
でも大丈夫でした
私の心は
あなたの心で
何となくですが繋がっている
深くて見えないところが
きっと通い合っているんです
見えない。だから。
(そこに意味があるから私は貴方の隣に居れる)