遙かなる時空の中で4

□シュールレアリズム
1ページ/3ページ



 どうしたいんだろう?私って。









 自分の事こそよく分からないものだ。

 こうして組み敷かれていると云うのに、必死にもがこうとはしない。


「アシュヴィン。」

「何だ?」



「これはなに?」

「“なに”?勿論、婚姻に加える既成事実だが。」

 まるで食事を採るかのように発する、この肉食獣の持つ言の葉は、私の身を攻め立て追い詰める。



 私は是に、抗する手段を持たない。



 かくして“食事”は彼の手によって始められる。


次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ