銀魂
□キスしてもいい人
1ページ/1ページ
頭が熱い。文章としてはおかしいかもしれないけれど、私は地球人じゃないから別にどうでもいい。
「風邪ひいたアル。」
「マジでか。」
銀ちゃんはそう云うと、お粥をつくってくれた。何時もは新八が立つ古びた台所で、此の家の大黒柱がせっせと動いている。
其の様子が珍しくて見ていたら、「何見てんの。ほら寝とけ。」と云われたので布団に向かう。振り返ると特に手間取っている訳でも無く、静かにお粥が出来ていってるみたいだった。
お粥を食べ終えて、眠くなってくる。けれど、相変わらず頭はぼぅっとしていて意識がハッキリしない。さっきより熱も高くなったような気がする。
おでこにひんやりとしたものがのっかった。銀ちゃんの手は冷たくて大きい。今日だけは甘えてもいいかと思ってしまう。
今度は寒くなってきた。あったかいものが欲しい。例えば人肌とか。
誰でもいいから、甘えさせて。
・・・うそ、銀ちゃんじゃないと厭だ。
私を甘やかして。例えば、そう、キスとか。
もう其れ以上、何も考えられなくて、瞼が閉じられていった。
「おやすみ。」
夢の中で、銀ちゃんがキスしてくれたような気がした。
■〆