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□それは永久に続く 1
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少しだけ暗くなってきた秋空の下、私の眼前で青い火花が弾けた。
バチッ
まるでアニメや漫画に使われていそうな効果音とともに。
胸倉を捕まれ無理矢理"ソレ"をお腹にピタリと付けられる。
ヤバ、い。
頭の中で逃げろと危険信号が出ている。
けれど、足は動かない。
なぜ?"ソレ"を押し付けてきているのが他でもない澪ちゃんだから?それとも、恐怖で足がすくんでしまっているから?
そんなの、どちらともに決まっている。
「、ゆい、が、わるい、んだ、」
今日は澪ちゃんと久々のデートだったのにどうしてこんな事になっているんだろうとても嬉しくておめかししてきたのにどうして私のお気に入りの服に大好きな人がそんなモノを押し付けているんだろう。
澪ちゃんにしては歯切れの悪い、自分に言い聞かせるような呟き。
「ゆいが、わるい。だから、だから、」
「澪ちゃ、」
やっとの思いでしぼり出した声は、やはり、とても、情けなくて。
「 ゆ いが わた し いがいの やつ と しゃ べる から 」
バヅンッ!!
「ぁ―――――」
押し付けられていた"ソレ"は、私のお腹に当たったまま、青い火花を撒き散らした。
いたい。
悲鳴をあげるひまもないまま、私の意識は暗い水底に沈んでいく。
地面にたたき付けられるように倒れる。痛みはない。
「、みお、ちゃ―――――――。」
そこで、意識は途切れた。