K-on!
□せんせい! 1
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なにを意識してるんだ私は。
相手は生徒…ましてや女だぞ。
目の前で黙々とノートを書く田井中を見つめながら思う。
今まで欝陶しく思っていた。
けれど、先程の微笑みが、頭に張り付いて離れない。
あの時は体の芯からポウ、と熱が広がっていく感覚で、ドキドキとはまた違う感覚だったけれど、でも、意識したのは、間違いない。
顔が熱く、赤くなったのも事実だし…。
「みおせんせ!」
「ぅえっ!?…あ、ああ、なに?」
「できたよー」
そう言って笑顔で私にノートを渡す田井中。
ああ、もうできたのか、…
「え、と…………っ!?」
「へへ」
きっと式が大量に書かれているだろうと思っていたノートには、…
『みお先生、好き』とか、『付き合って』だとか、なぜか愛の告白が綴られていて…
ああまただ、顔が、熱く、なって…!
「せんせー、顔真っ赤」
悪戯っぽい笑みで私をじろじろ眺めながら田井中が言ってくる。
ああああ、くそ、ハメ、られた。
「…あたし、本気だよ」
「、ぇ」
「本気で、せんせが好きだから」
顔を無理矢理上にあげられ、目の前には、田井中の、顔。
唇に、柔らかい感触。
ぇ、え、え、…
これ、って…
「ん…」
補習どころじゃ、ない。
2に続く
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みおせんせいの明日はどっちだ!?