番外編
□拍手小説
1ページ/5ページ
アナタの所の桜は咲きましたか?
私の所はまだみたいです。
蕾が沢山あるだけで、桜の小さい顔を見せてくれる気配はまだありません。
余興が過ぎましたね?
では、桜が咲いた所もまだ咲いてない所も
桜の樹の下で騒いでいるグループを覗いて、桜?を楽しみませんか?
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
「帰らせて下さい。」
キードは桜の樹の下、地面の上で寝転びながらそう呟いた。
――1時間前――
「凄ーい!Earthの桜だぁ〜」
ブルーは一行の先頭を歩きながら、感激の声を上げた。
「凄いでしょ?Hellの空気に負けないように品種改良したんだよ♪」
桜の巨木の下に一行はシートを敷いた。
「品種改良〜?……この桜いつ植えたぁ?」
ラレンがそう聞くと、ソフィアノは肩を震わせて
「えっ…えっとー300年位前かなー」
「ふーん…3日前にここら辺に桜は無かったなぁ」
「嘘付きました。2日前です!」
巨木・樹齢2日の桜は花を満開にさせて咲き誇っていた。
「それぞれキチンと荷物は持ったか?」
「さっきも言ったろーロード!持った!持った!!」
ラバーは、片手に持った荷物を降りながら叫んだ。
「降るな!馬鹿野郎!!」
「死ね!ラブ!!」
「今ちゃっかり死ねっつったな!サウ!!」
3人がギャーギャー騒ぐ頃、ソフィアノとキードは、重箱とつまみを出していた。
「御重の中身ね、僕が作ったんだよ〜!」
蓋を開けると綺麗に盛り付けられた惣菜があった。
「凄いですね!!全部ここまでやるなんて」
「僕も作ったんだ〜実はさぁ」
横で見ていたブルーは、リュックの中から重箱を取り出し、蓋を開けた。
「ジャジャジャジャーン!!」
そこには、なんと
「「……日の丸弁当?」」
真っ白いご飯に赤色梅干しが乗ったただの日の丸弁当があった。
「これはただの日の丸弁当じゃないよ〜!物凄くご飯を均一にしたモノなんだよ!」
そのブルーの発言に大人なソフィアノとキードは生温かい目で、微笑んだ。
.