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□間接的台詞
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隣の席の切原が授業中にも関わらず私の肩をポンポン、と叩く。
何かな、と思って隣を向くと、切原の長い人差し指が私のほっぺたにぷにっと当たって
切原は嬉しそうにニカッと笑った。
「まーた引っかかってやんの!」
今日何度目かも分からないほっぺぷに(命名はもちろん私)に大きく溜息をついた。
いや、私も切原相手にやったことあるし、3回に1回はやり返してもいるのだが。
でも今日はしつこすぎる。
…正直1日に何回も引っかかる自分に嫌気がさす。
「切原ぁー!さすがにもうしつこ…」
「なあ、いきなり隣の席の男子に告白されたらどうする?」
「どうするも何も、とりあえずメル友から始めます。
両想いだろーがなんだろーが。」
「じゃあ、メル友になってよ。」
間接的な言葉。
(告られてる…んだよね?で、でも私達は悪友…だよ…ね?)
(ああ、やっと云えた。)
08*05*10
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