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□Oh! my sweet!
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その日、

格納庫でフラッグの調整に立ち会ってから、グラハムは昼食の為に軍施設内のカフェテリアへ向かっていた。


だが正規の格納庫からの道でなく、最短ルートを選んだ。
多少強引に倉庫やらゴミ置場やら、つまり本来立入禁止区域を道と言い張りながら通った。

耐え難いほど空腹だったのである。


27はまだ育ち盛りなんです。仕方ないんですよ。


そんな(ムカつく)顔をしながらずかずか立入禁止区域をカフェテリアへ、いや飯に向かって進む。


(何だか今日は麺類が食べたい気分だ…)


(パスタ…?いや焼きソバも捨て難い、あぁラーメンもいい…)


麺類に心奪われた男は斜め上方の虚空をうっとり見ながら(多分麺が見えている)=足元を見ずにザカザカ歩き……



「ぐぅえ゙っ」



…何か踏んだ。



えっしまった!麺類に心奪われてたから…!


「すっ、すまない!!」


グラハムはバッと視線を下げて現実に戻り、踏んづけた何か(呻いたから多分生き物)に向かって謝った。


…が、


その相手を見下ろして凍りついた。



「ゔぁぁゔぅ…」と呻きながらうねうねと床をのたうち回るそれは焼きソバの妖怪だった。

何と言えば良いか、頭にでっかいバケツを被ったダ◯キンモップ…毛の部分がソバ。
または全身からソバの生えた虚無僧。

お布施を包まなければお前も香ばしく炒めてやるとか言いそうで…正直すごい怖い。


「…!!(あわわわわ)」


今日はやっぱりパスタにしようかな〜うふふ!等と焼きソバという選択肢を捨てようとしていたから、焼きソバが化けて出たのかとグラハムは戦いた。

怖すぎるがとりあえず軍施設内である。不審者確保ー!!とひっ捕らえようとしたのだが…


虚無僧はまだ呻いていた。


「………。」


…何かちょっと可哀相だな…。
よく考えれば寝てただけかもしれん虚無僧を私が思いっきり踏み付けたのだし…軍靴で。(鉄板入り)


「お、おい君。私の不注意ですまなかった…大丈夫か?」


「ゔぐぅ、大丈夫ですぅ…。こちらこそこんなとこに転がっててすみませんでした……」


立ち上がれるように手を貸してやると虚無僧はよろよろと起き上がり、ぺこぺこしだした。


(おや、意外と礼儀正しいな。いい妖怪かもしれない。)


「本当に大丈夫か…?結構な勢いで踏み付けてしまったと思うが…」

「はい…もう大丈夫です、すみません…。いやぁやっぱり悪い事は出来ませんね、どっかで誰か見てるんですねー。あは、あはは…」

「悪い事?」

「はい。私すっごいお腹空いてたんですけど、今日お金なくて。あ、私カフェテリアで働いてるんですけど、厨房行ったら味付け間違った焼きソバ捨てるって言うから…」



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