NOVEL

□猪突猛進!
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愛されてなくてもいい。
そう思った。


オレだけが想っていられれば。
その逞しい背中を見つめていられれば。


だってオレは、あんたの部下。







本部に用事のあった今日、九代目の様子を見に行ったザンザスより先に駐車場に向かったオレは、彼が来るまでに車を暖めておこうとエンジンを回した。
二人が実質少しでも打ち解けているのは、よかったとも思うし、かといってそれだけかと言われればそうでもない。なんというか、オレにとってはあの爺さんは憎むべき人物なのだ。もしかしたらザンザス以上に。
オレのボスから8年を奪い、希望を奪い、絶望を植え付けた。

いいんだ。オレだけが覚えてれば。オレだけが憎み続ければ。
あんたは父親との時間を、今までの分まで慈しめばいい。噂によれば九代目もそう長くないという。綱吉の就任の準備を早々と済ませているのを見れば、その噂も全くのデマというわけではないのだろう。


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