NOVEL

□きみが骨になった日
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※死ネタでアンドロイドです





はじまりは、ジャンニーニが持ち込んできた機械だった。
死者の能力、知力、はたまたクセ、そのすべてをコピーできるシステムだ。

開発したはいいが、死者の体を使うのは人道的にどうかと思ったのでボスではなくヴァリアーに持ってきた、と開発者は言った。

生憎だが、
死んだ奴を使うくらいなら生き延びた奴を長く使う、と返した。死ぬようなカスは使う価値もない。そうだろう?そういうとジャンニーニは、まあ、そういう使い方をするなら、と曖昧な笑い方をした。



「ボス?どおした、会議行かないのかぁ?」

意味を問いただそうとした時、前を歩かせていたスクアーロがやっとこっちの様子に気づいたようだった。

会議。
敵勢力へヴァリアーが全面攻撃を始めるのは一週間後だった。









引き金を引いて銃に残る最後の一発を放つと、丁度よくその部屋に生きた人間は自分一人となった。
焦点を定めるために止めていた息をゆっくり吐く。

予定外の敵の多さだった。本部から回された情報より数倍は多い。
さすがにいくぶん疲れた。普段からデスクワークの合間に運動をしておくべきだったか。

辺りは静かだった。少なくとも近くではもう決着がついたようだ。
気がかりなのは、体をフルに活用するスクアーロやルッスーリアだった。飛び道具の自分達よりもはるかに疲労しているだろう。
ああ、ついに自分は他人の心配をするようになってしまったか。昔の自分が知ったらどう思うだろう。容易に想像できて、込み上げた笑いを圧し殺した。
まあ、あいつらが簡単に倒れるわけないが。

他の棟に回ってみようと、愛銃を腰のホルダーに差して踵を返す。

光るものが目の端を煌めいた、気がした。




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