BASARA部屋

□最北端一揆での真田主従
1ページ/3ページ

あぁ〜さぁむぅいぃ〜、と一人の忍びが一羽の鴉を抱いて常葉樹林の上にいた。
真っ白の衣を着て白い雪が散った木の葉に隠れるように身を丸めて全身が黒い鴉を見えないようにぎゅっと抱いていた。
「お前は暖かいね。」
「カァカァ〜。」
「あぁもう!!手甲が冷たい!」
「カァ〜カァ〜。」
白い衣の忍装束を着た忍び、猿飛佐助は鴉を抱きしめていると不意によく知った気配を感じた。
近づいてくるというよりか飛んでくるという言い方が合っているであろう気配の主は飛んできた。
「まぁたお舘様に殴られたのか……。」
まぁ自分が行ってどうにかできるものではないし、と結論を出して佐助はそのまま見事に無視した。
だってあの勢いを受け止めろとでも言うのかよ、と誰に言うわけでもなく言い訳を言った。
まぁしろと言われたところで無理な話だが。
しかし主を見捨てた罰かどうか分からないが不意に佐助が座っている木が激しく揺れた。
………何が勢いよくぶつかった衝撃ともいうが。
「ぐはっ!!」
「ちょっだんッ!!?」
本当に勘弁してよ、と思いながら佐助はとっさに鴉を手放し揺れる木を蹴った。
揺れるのは苦手だってーのに!!
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ