BASARA部屋

□前田慶次真田主従に罷通っ!!
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「いよぅっ!!佐助かっ!」
偶然上田城で見つけた慶次に佐助は驚きを隠せなかった。
当の風来坊は佐助を見つけた途端、嬉しそうに近寄ってきた。
「げぇっ!?前田の風来坊じゃん!!あんたどっから入って………。」
「玄関。」
「嘘ぉっ!!」
「この間の事謝りに来ましたーって言ったら、後ろから虎のおっさんが「門をあけぇいっ!!」っていきなり叫ぶもんだからびっくらこいた。」
「え……?大将来てんの??」
「あら…?気が付かなかったのかい?」
そう、慶次に聞かれて佐助はどもるしかなかった。
朝太陽が上りきるころまで佐助は寝ていたのだ。
主のせいで昨日さんざん啼かされ朝の日が差し込んできた頃に行為は終わりに向かい、最後に佐助は意識を手放さざるを得なかった。
いくら、任務で一ヶ月留守にしていたと言っても夜帰ってきたのに人が失神するまでやるってどーゆうことさ、と佐助が心中でぼやいていると、佐助が戻って来るのが遅いのを不安がり見に来た幸村は目の前の人物を見た。
「慶次殿」
「いよぅっ!幸村ぁっ!!」
「あ、旦那。大将が来てるって聞いたんだけど………。」
「あぁ、お館様は十蔵と碁を打っているぞ。」
何しに来てンだよあの人は、とま今度は心の中でぼやくと気付いてなかったの俺だけだったんだ………と内心ショックを受けていた。
だが、この一ヶ月の最後の一週間で二日間にニ、三時間しか睡眠を取らずに、帰ってきてからは主の相手をし、一時間ほどしか睡眠を取っていない体は佐助が思っているほど、ガタが来ていて集中力が途切れ途切れなのだ。
眠い、恐ろしく眠い。
急に黙りこくって下を向いた佐助は顔を上げて溜め息をついてから仕方ないと言ったような顔つきをした。
しかし、そんなことも言ってはいられないので慶次を中へ案内しようと踵を返したときにぐらりと世界が回った。
「あ………れ……?」
「さ、佐助ぇッ!?」
焦りに満ちた自分の主の表情を最後に佐助の意識は完全に途切れた。
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