BASARA部屋

□旦那の不足病
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「じゃ、任務に行って参りま〜す。」
「佐助!気をつけるのだぞ。」
「はいは〜い。了解っと。」
そう会話を交わしてから一週間がすぎた。
真田邸及び武田邸の家臣達や女中達は幸村の佐助馬鹿は暗黙の了解であり公認であった。
こうした彼の佐助馬鹿はある一つの病を呼ぶ。
本人いわく佐助が足りない!と騒ぐのでいつしか佐助不足病と周りから名付けられた。
これにはお館様である武田でもどうすることもできなかった。
佐助本人は佐助不足病の事を知らないようだが。



〜佐助不足病〜



「佐助〜!佐〜助〜!さ〜す〜け〜!さす〜け〜!さ」
「あぁ!ったく。長は任務中なんだから、んなに呼んだってこねぇよ。」
「一週間と言っておったのにもう八日だぞ!」
「任務中にトラブルがあれば長引くもんだぜ。」
「まさか佐助に何か………!」
「長の影(えいと呼んで佐助の鳥)は緊急連絡に来てねぇ。」
「なら安心だ。はぁ・・・。佐助ぇ・・・・。」
長年の幸村の想いが佐助にやっと通じて二人は晴れて恋人になった訳だが、佐助には時々長期任務が入る。
戦乱が悪化する時代、大変優秀な忍びを相手の動きを監視するため派遣したいと思っている武将は多く、いつも佐助に白羽の矢が立った。
まぁこれも幸村の佐助不足病が発生するため時々になったが、それを佐助は最初の頃は不思議がっていたようだが。
「はぁ〜。佐助ぇ〜」
(ったく。殿さんは相変わらず佐助がいないと駄目だな。佐助がいなくなって三日
目には無口になるわ無言で修行するわ気味悪りぃ………。)
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