賭博・過去

□Ominous black cloud
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“覇王”という器。“剣”という武器。“雪”という時。この三つを手に入れた。まだ雪は止んでいない。理由も戦力も情報も手の中にある。全ては順調に揃っている。

どうしてか、『男』はそれを気持ち悪いとは思えなかった。





Ominous black cloud





「今日、あいつらが来るからな」

「分かっただ。オラ、その時は買い物に出てるだよ。気にしないでやってけれ」


最近、どうも元気がいい。毎日のように買い物に行っては食材などをたくさん買ってくる。自分と子ども一人分にしては多すぎる量を。

しかしそれはどうやら家に誰かを呼んでいるということだ。誰かは教えてくれないが、最低でも敵になる人間ではない。それは分かっていた。もしあの“寺”に関わる人間ならば、まず“雪”が殺されているだろうから。


「じゃあ、オラ、行ってくるだよ!」

「おう」


少しして。“剣”と“覇王”が現れる。
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